10月に1件の問い合わせメッセージが届きました。そのメッセージの最後にはこう書かれていたのです。
“親子共々、苦しい状況から抜け出したい。”
余程苦しんでおられるのだろう、そう感じました。お越しになられたらまず状況をゆっくり聞こうと思い、「頂きましたメッセージから、悲痛な叫びのようなものを感じました」と正直にお伝えした上で、苦しんでおられる様々な原因をお聞きしました。お子さんは表情が硬く、面談の後の体験でどうなるだろうか?と心配していましたが、体験を終える頃には表情が柔らかくなり、満足して帰ってもらえたのではないかと感じました。体験を3回して頂いた上で、入塾して頂くことになり、それから2か月弱が経とうとしています。
先月は学校の定期テストが行われましたが、まだ通い始めてからの期間が短く、各教科の具体的な勉強の進め方を全て伝えるには時間の制約がありましたから、詳しく進め方を伝えるのは1教科だけに絞ることにしました。その教科の今までの進め方を聞き取りして、それでは結果に結びつくことはないだろうと思い、勉強のやり方を根本的に変えていかねばならないと伝え、具体的にやるべきことを指示しました。と言うと大袈裟ですが、何てことはありません。具体的にやるべきこととはつまり、
・教科書をよく読みなさい。
・用語は漢字で書きなさい。
・雑な字を書くのはやめなさい。
・姿勢を正しなさい。
・前に通っていた塾で配られた難易度の高い教材を使うのはやめなさい。
以上です。難しいことは何も含まれていません。今この瞬間から変えようと思えば変えられるものばかりです。驚いたことに、「教科書をよく読みなさい。」とこれまで通っていた塾で指導されたことがほとんどなかったようで、問題量をこなすことが勉強だと思い込んでいる節がありました。知識がないのに問題など解けるはずがないのに、それを求められてもできないものはできません。ですから、しつこく「教科書を開きなさい」「教科書で確認しなさい」と伝えていましたら、そのうち何も言わなくても教科書をよく読む姿を見るようになりました。変わろうと強く思ってくれたからでしょう。
で、肝心のテスト結果ですが、驚いたことに学年一の、しかもダントツの点数上昇だったと学校の先生に言われたそうです。学校の先生も驚いていたと。テストの平均点は毎回変動しますから、単純な点数比較にそれ程価値を見出してはいませんが、5教科の平均点が約20点前回より高くなったとはいえ、その生徒は約80点上がりましたから、よくそこまで取れたなと驚きました。点数の上昇はもちろん喜ばしいことではありますけれども、それ以上に自信と笑顔が戻ったことが何よりも嬉しいですね。テストが終わるまでほとんど休まず通ってもらったことが、結果的に勉強時間を増やし、伝えたいことを伝える時間が得られたのも大きかったと思います。
当塾は基本的に宿題を出しませんが、英単語学習だけは毎日家でやって欲しいと伝え、それも3週間目に入ったでしょうか、習慣化してきたと聞いています。英語の文法は易しい教材を貸し、1年生の範囲を3週間で1周終わらせようということになりましたが、既に1周目を終えて2周目に入っています。今月中に3周目まで終わらせる計画です。苦手な漢字は小学校の復習から取り組んでもらっていますが、小学校で習う漢字にも不満や文句は言わず、少しずつ進めてくれています。2月のテストでは更に50点上乗せできることを目標に、学校のワークは授業で習ったらすぐに取り組んでいます。
最近気付いたのは、帰る時に机の上の消しゴムのカスを必ずゴミ箱に捨ててから帰るようになったことです。たったそれだけのことかもしれませんが、大きな変化です。こちらからはそうするように言いません。あえて言わないというのもありますが、上級生の姿を見て自分もそうしようと思ったのではないかと思います。そこに気を向けられるようになったのは、精神的に余裕が生まれたからというのもあるかもしれません。いずれにしても、小さな変化のようで、本当に大きな変化です。これからもっともっと変化していく姿を見られるのが楽しみです。
※今回の内容につきましては、生徒の保護者より許可を頂いた上で書きました。
