遠回りは近道かもよ/RS野中/勉強が苦手な子のための学習塾/岐阜・岐南・笠松・ 各務原

 勉強が嫌いだとか苦手という子にとって、確かに高校受験は避けては通れない道ではありますが、だからといって受験までの時間がないからとガンガン勉強やれやれでは全く意味がないと思っています。もちろん、そういう子の現在地がいくら芳しくない状況であっても、彼らはどこかで「何とかなる」と本気で信じてしまっている節があるし、実際に余程のケースでなければ受け皿は用意されています。それが良いか悪いかの話ではなくて、大人の論理を押し付けても効果がないよ、ということです。彼らが気付くまで待ってあげる。あるいは、気付くようにそれとなく導いていく。大人ができることってそういうものだと思うんですね。ただただむやみやたらに勉強を押し付けても意味がないと思うんです。

 

 勉強へのモチベーションが極端に低い子というのは、勉強に対してそもそも興味がないので、なかなか対応が難しいというのが本音です。いくら難しくないことであっても、向き合ってもらえる保証が全くない。向き合ってもらえなければ前進できない、ということです。そういった場合、無理に正論で行こうとしても全く意味がないので、遠回りのようですが話をしてみます。よもやま話の類。実はこれ、とても効果的だったりするんですね。

 

 僕は元々社会系が得意分野ですので、歴史や地理のよもやま話をすることがあります。生徒達にはこういう話が結構印象に残ってくれるようで、面白いかも、と思ってもらえるのかもしれません。教科書には載らないようなことなので、テストという面では全く効果的ではないのですが、大切なのは興味を持ってもらうということ。真正面から勉強に向き合うのが難しいのならば、面白いから勉強してみたい、っていう気持ちになってもらうことが何より大切だと思うのです。時には、明らかにスベるだろうなと思っても、堂々とくだらないギャグも交えながら話をすることは必要だと思っていまし、身振り手振り、表情や体全体を使ってでも何かを伝えないといけない、そんなこともやっています。それは全部、興味を持ってもらうために。

 

 勉強をやらされると思うからモチベーションが上がらないというのもあるでしょうから、だったら自ら望んで勉強したいという気になってもらう。僕達大人は、子供達を勉強の世界に強制的に入れるのではなくて、面白いからやってみようぜというスタンスで誘っていくべきなのではないでしょうか。

 

 今の時代、瞬時に情報は世界を駆け巡り、何かとスピードが求められているような気がします。みんな何かに急いでいる。だから、すぐに結果、結果ということに繋がっていくのではないでしょうか。それは勉強のことでも同じです。

 

 とりわけ僕のような塾を運営している人間だと、目に見えるテストの点数、成績という即効性を求められることは確かにあります。受験までの時間は有限ですから、できれば早期に取り組み始めた方が有利ですので、すぐに結果を求められることもやむを得ないと思っていますし、そういった意見にも真摯に耳を傾けなければならないとも思っています。

 

 だから、僕が言おうとしていることが所詮理想論であることもまた真ではあります。しかし、たとえ即効性はなくとも、中長期的視点で考えれば、やっぱり面白いから勉強するっていう方向性に子供達を導いていきたいですし、それが最善であると思っています。そうでなければ、学ぶことへの深みが出ないように思いますので。

 

 まずは面白いということに気付いてもらう。遠回りのようですが、本当は最短ルートなのかもしれませんね。